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アクセスできないTeraStationのデータ復旧のために確認・実行すべきこと

TeraStation とは、株式会社バッファローが販売する法人向けNASの製品名です。多くの法人で活用されているのは容易にファイルサーバー用途で運用できる点でしょうが、万が一障害が発生したときの対応に、これまた多くの担当者が悩まされているのではないでしょうか? TeraStation の活用事例を確認し、障害内容を軽微なものから重度なものまでを整理しながら、TeraStation活用の場合のデータ復旧方法を確認します。

目次

  1. TeraStation の活用事例と主な障害事例のまとめ
    1. TeraStation 単体でファイルサーバー化
    2. TeraStation +RAID 5
    3. TeraStation +shareフォルダ
  2. TeraStation障害発生時にまず実施するのは「初期診断」
    1. 障害発生時にまず、確認すべきこと
    2. 個人の判断でできることは限界もある
  3. 「データ復旧」のための情報整理
  4. まとめ

TeraStation の活用事例と主な障害事例のまとめ

TeraStationの活用例として多いのが、ファイルサーバーやバックアップ用ストレージとしてのか使い方。ファイルサーバーとは、ネットワーク上の他のコンピューターと自分のデータを共有し外部から利用できるようにしたサーバーのこと。その用途に特化した機器をNASと言いますが、法人向けのTeraStationの場合、特に大規模企業などでこのような使われ方をされています。使い方は基本的に自由ですが、企業でよくみられる活用方法とその障害例をいくつか挙げてみます。

TeraStation 単体でファイルサーバー化

TeraStationは、特に法人用途にその機能とスペックを設定した製品です。したがって、低コストで簡単にファイルサーバを用意することが可能なわけですが、ここで少し注意喚起をしておきますと、大事なデータを守るために、RAID 1(ミラーリング)構成を選択しておくことは必要かと思います。

この場合、万が一内部の1台のHDDに損傷があっても、問題なく稼働させることができます。

このケースで多いトラブルは、ファームウェア破損による障害です。TeraStation の赤ランプが点滅を始めるトラブルです。

TeraStation +RAID 5

RAID 5 とは、データからパリティ(誤り訂正符号)を生成し、データとともに複数の ディスクに分散して記録。どれか1つHDDが破損しても、HDD交換により周りのデータとのパリティを比較し、 速やかなデータ復旧が可能な構成です。TeraStationの製品群(TS-TGL/R5シリーズ)には、RAID 5 構成を初期対応しているものがありますので、このように利用しているユーザーが多いのが実情です。

一方でRAID 5構成にした際の障害内容の例としては、

- そもそもネットワークからTeraStationが消えた
- 該当フォルダは見えているがアクセスできない
- TeraStationのランプが点滅/点灯している
- フォルダにアクセスすると、操作側のPCがフリーズする

などが代表的なトラブルです。

TeraStation +shareフォルダ

RAIDに収めていたHDDが単体稼働できるものだと勘違いをして、RAIDから独立させてそれ単体で稼働させて中身を確認しようとします。これもありがちな失敗例のひとつです。この方法では残念ながらHDDの中身を見ることはできず、それどころか、「フォーマットしますか?」とアラートが出ることになります。当然ですが、フォーマットしてしまっては、データ復旧どころではありませんし、仮にフォーマットをしなくても単体稼働させたことでなにかデータを上書きしてしまう恐れもあります。データを上書きしてしまっては、データ復旧させるのに非常に大きな障害となります

RAIDの構成とそれぞれで起こりうるトラブル事例

TeraStationには、共有フォルダとして「share」フォルダが用意されています。設定画面から簡単に操作できますので、この機能を活用されているユーザーも相当多いはず。一方、簡易だからこそ、以下のようなトラブルも多いようです。

- 誤って、shareフォルダのデータを削除してしまった!
社内の共有データですから、そもそも削除しては困ることがでてくるはず。だから、どうしても復旧しなければいけない、そんなときどうすれないいのでしょう? 解決方法については、このあとで解説します。

TeraStationの障害発生時にまず実施するのは「初期診断」

TeraStation の障害を大きく分類してみると、

<社内ネットワークでの障害>

社内の通信環境をチェックする。NAS Navigator(ナスナビゲーター)を起動して、アイコンや表示を確認しましょう。

<TeraStation のファームウェアによる障害>

ディスプレイボタンを押して、エラー表示を確認しましょう。

<基盤等ハードウェア損傷による障害>

ディスプレイボタンを押して、エラー表示を確認しましょう。

<HDD(ハードディスクドライブ)の損傷による障害>

ディスプレイボタンを押して、エラー表示を確認しましょう。

といった障害にと大別できます。

障害発生時にまず、確認すべきこと

社内LAN環境の確認をして問題がなければ、TeraStation側の損傷を確認していきます。TeraStationにはEMモードというシステムが搭載されています。これは、ハードディスクの状態、筐体の制御基板状態やファンの状態に異変があった際に、機能を停止し状況確認を的確にできる機能です。EMと表示されていれば、復旧の難易度を速やかに確認できます。

<エラー例>

・E12(エラーコード12)
サーバー内部の温度上昇を示します。TeraStationを涼しいところに移動させましょう。

- E16(エラーコード16)
○番のハードディスクが接続されていないか○番のハードディスクが故障していることを示します。この場合、物理障害なのか論理障害なのかは判断できませんので、その確認に自信がない場合は、プロに任せる選択も必要です。

- E22(エラーコード22)
○番目のハードディスクのマウントに失敗したことを示します。既存のハードディスクをフォーマットするか、新しいハードディスクを用意することが必要です。ですが、その際リビルドをすることになりますので、これも自信がない場合はとても危険であることを加えておきます。万が一、リビルドに失敗したらすべてのデータを消失することになりかねません。

個人の判断でできることは限界もある

RAID 1構成でのハードディスク交換などはまだ安心して作業を進められそうですが、不慣れな作業を好奇心から進めた場合、新たに深刻な障害を発生させかねないので注意してください。

<復旧の工程>

- 再起動
- 一度停止して、再度電源を入れて再稼働させてみる
- ファームウェアの更新を試してみる

ここまでのステップで解決できることも多いですが、ハードウェア障害であれば、個人で対応できることはないので、今後の作業はプロに任せましょう。

「データ復旧」のための情報整理

それではTeraStationを活用したRAID構成ごとによくある障害とその際の対処法をご紹介します。
*あくまで一例です。復旧は基本的にプロにご依頼することをおすすめすします

ケース1

突然アクセスできなくなったので、電源をきってしばらくしてから再起動してみたがやはりアクセスできない。(RAID 1)
(対応)
ハードディスクに深刻な障害があるかどうかを確認し、もし物理障害がないと判断できるなら、ハードディスクをフォーマットして再接続することも可能であると言えます。無事、RAID 1構成が再稼働すれば、データも安心でしょう。

ケース2

突然、E22というエラーが発生。再起動を数回試したものの、復旧の見通しが立たない。(RAID 5)

ハードディスクは4台。まずはそれぞれの状態をチェックします。

一例ですが、HDD2台のデータには一部欠損がある論理障害が確認され、1台は物理障害がある状態だった場合、そのHDD個別にデータ復旧作業を実施し、データ復旧後に新しいハードディスクにデータを移動した上で、RAIDを再構築するという方法が考えられます。

ケース3

RAID崩壊してしまったTeraStationの復旧(RAID 5)

市販データ復旧ソフトを利用することも解決の選択肢にはなりえます。ですが、RAID製品を対応しているソフトは限られていますし、複数台のハードディスクを一度に繋げ、正しい順番通りにソフトに取り込む必要があります。これは、十分な知識が必要ですので、わからないまま手を出すことはおすすめできません。RAID崩壊と一言で言っても、ハードディスクに物理的な損傷がない場合は、例えば、上記で示したような「ファームウェアの更新」で復旧することもあります。

さらに、TeraStation のようなNASの場合、トラブル発生した初期の状態であれば、データ救出の可能性は高いです。いたずらに、誤った処置を繰り返しして障害を悪化させてしまうことのないように注意してください。

最後に、一例ですが、SHARE フォルダ内の削除したデータを復元する方法をお伝えします。

NAS Navigator(ナスナビゲーター)にログインし、設定画面のページで「ごみ箱」の自動作成機能が有効になっていることを確認。『trashbox』フォルダーが一つ上のディレクトリ内に表示されます。このゴミ箱の中に、消去したファイルが一旦、自動的に移行しています。復元したいファイルを任意のフォルダに移動させて復元を確認した上で、share フォルダに戻してください。

もし、「ゴミ箱」からも削除してしまったという場合は、復旧ツールにてRAIDを構築したうえで削除されたデータのスキャンをする必要がありますので、やっかいです。

まとめ

株式会社バッファローが販売する法人向けNAS「TeraStation」は、安価で安全にファイルサーバー機能を活用できることで多くの企業に導入されています。手軽さの一方で、担当者レベルでは修復不可能なエラーに悩まされているという事例もちらほらあります。

・ファームウェア に起因する障害か
・ハードディスクの障害も、論理障害か物理障害か
・基盤等のハードウェア障害か

を的確に判断できるようにまとめました。まずは、社内的に何ができるか、どこまでできるか確認して、大事なデータを守りましょう。